映画を愛して、映画大好きだからこそ!
勝手気ままな感想を書かせてもらってます♡♡
映画好きな方も、あまり観ない方も
ご参考までに(*´∀`*)
「怪物」
2023年6月2日公開(125分)
今年のカンヌで
脚本賞を受賞した
是枝監督の
人間ドラマ。
長野県諏訪市。
息子を愛する
シングルマザーの
麦野早織
(安藤サクラ)や
生徒思いの
教師(永山瑛太)、
元気な
子供たちなどが
暮らす、
大きな湖の
ある郊外の町。
どこにでも
あるような
子供同士の
けんかが、
互いの主張の
食い違いから
周囲を巻き込み、
メディアで
取り上げられる。
そしてある
嵐の朝、
子供たちが
突然姿を
消してしまう。。。。。
前半は、
おかしな先生たちの
挙動から、
子供に対する
教師の虐待かと
思わせえておいて、
段々と話しが
見えてくる
仕組み。
ある意味、
ミステリー調
でもあるが、
後半に
なるにつれ、
事実が
判明すると、
失速している
ように感じた。
作り方は
いわゆる
「ラショーモン
(羅生門)
・アプローチ」で、
黒澤明の名作
「羅生門」
で使われた、
見る者の視点を
変えれば、
物語の見方が
変わってくる方法。
既に
「戦火の勇気」や
「ユージャル
・サスぺクツ」、
最近では
「最後の決闘裁判」などで
用いられた手法で、
なぜこれが
カンヌで
脚本賞受賞
なのかは
分からない。
「怪物だーれだ?」
の予告編の
とおり、
出てくる
人物らの心には
すべて「怪物」が
住んでおり、
自分が可愛いし、
誰にもエゴ(怪物)
が存在する。
主役は
2人の男の子で、
本当にうまい。
うますぎる。
カンヌでは
脚本に加え
クイア・パルム賞
(LGBTQを
テーマにした
映画の賞)も
受賞しており、
この2人の
微妙な関係による
ところが大きい。
早織は決して
モンスター
ペアレンツ
ではないし、
永山の先生も
おかしくない。
しかし
話は良からぬ方へ
動いていき、
それぞれが
追い詰められる。
見る人に
結末を委ねる
構成だが、
あまり良い
気持ちで劇場を
出られない。
是枝監督は
最近の
「血のつながらない
家族」の映画からは
少し離れ、
そういう
意味では新鮮った。
音楽の坂本龍一は
遺作となったが、
素晴らしい表現力。
また、
校長役の
田中裕子は、
完全に目が死んだ
人間を演じており、
本当に幽霊のように
不気味だった。
日本映画らしからぬ、
後味の悪さは
評価したいし、
学校関係者からは
敬遠される内容だが、
わずかな誤解が、
大きなひずみを生む
本作を逃げずに
見て頂きたい。
俳優陣の演技は
どれも
素晴らしいので、
超お薦めとしたい。
あなたの中にも
少なからず
「怪物」はいますよ。
コメント
楽しみにしていた怪物、観ました。
見終わった感想は、「騙された〜」
告知の「怪物だ〜れだ?」という言葉に。
怪物は誰かと、ミステリーの謎解き探偵の気分でした。
が、見進めるうちに、私が感じたのは、モンスターは誰の中にもあって
逆にモンスターの反対、誰の中にもあるヒューマンを描き出しているように感じました。
なので、私は、是枝監督らしいと、思った次第です。
レビューを拝読して、同じ映画を観ても、感じ方が違っていいし、面白いなと思いました。