映画を愛して、映画大好きだからこそ!
勝手気ままな感想を書かせてもらってます♡♡
映画好きな方、あまり観ない方も
ご参考までに(*´∀`*)
「天国にちがいない」
(仏・独・加・カタール
・トルコ・パレスチナ合作)、
2021年1月29日(102分)
イスラエル・ナザレ出身
監督が自演する
ブラック・コメデイ。
映画監督のエリア
・スレイマン(本人)は
故郷ナザレを後にし、
新作映画の企画を
売り込もうと
パリとニューヨーク
を目指す。
彼は最初に
訪れたパリで、
パレスチナ色が
弱いと断られるが、
ルーヴル美術館や
ノートルダム大聖堂
などに魅せられる。
次の訪問先の
ニューヨークでは、
友人のガエル
・ガルシア・ベルナル
(本人)に
映画会社の
プロューサーを
紹介されるものの、
スレイマンの
企画はボツになる。
しかし、
彼は行く先々で
祖国との類似点を
発見していた。。。。。
監督は、
本作でも基本
しゃべらない。
チャップリン同様に
サイレントを
貫くのだが、
「ナザレ」
「パレスチナ人だ」と
たった二言のみ、しゃべる。
物語は、
小さなエピソードが
つながっており、
例えばナザレでは、
蛇の恩返し、
水を運ぶ女、
レモンを盗む男、
レストランの
クレーマーなどなど。
それらは
繋がっていないが、
パレスチナが
抱える問題を
くすっと笑わせる
高尚でシュールな
コントになっている。
監督はどこに行っても、
表情ひとつ変えない。
これほど
セリフのない映画だが、
どこか飽きない
不思議な展開。
ユーモアを
解する人なら、
それなりに楽しめる
102分。
原題は
「It must be Heaven」と、
そのまま。
定義の難しい中東
・パレスチナも、
帰ってくれば、
結局同じ日常で、
我々が想像
しているような
戦争地帯ではないし、
ここも天国に
違いないし、
憧れのパリやNYも
決して天国とは
言えないという、
超皮肉な内容。
カンヌやアカデミー賞
でも高評価された
アイロニックな想像力を
掻き立てる映画は、
パレスチナ映画を
見たことない人にも
お勧めしたい
平和で軽妙な作品。
映像は写真のように美しい。
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