「小早川家の秋」のあらすじとネタバレ⁈造り酒屋の大家族の悲喜こもごもを描く小津ドラマ。

2024年
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映画を愛して、映画大好きだからこそ!
勝手気ままな感想を書かせてもらってます♡♡
映画好きな方も、あまり観ない方も
ご参考までに(*´∀`*)

「小早川家の秋」

(午前10時の映画祭)
(4Kリマスター版)
1961年10月29日(103分)

造り酒屋の
大家族の

悲喜こもごもを描く
小津ドラマ。

関西にある
老舗の造り酒屋の

老主人・万兵衛
(中村鴈治郎)は
65才になり、

今は経営を
長女・文子
(新珠三千代)と

その婿・久夫
(小林桂樹)に
任せて隠居の身。

画廊に勤める
亡くなった

長男の嫁・秋子
(原節子)と

次女・紀子
(司葉子)の行く末が
悩みの種だった。

ある日、
万兵衛の様子が
おかしいことに

気付いた娘夫婦が
心配して
調べてみると、

万兵衛が
昔の妾(ルビ:めかけ)
つね(浪花千栄子)と

よりを戻して
いたことが
分かった。。。。。。

小津安二郎作品なのに、
聞いたことも
なかった作品で、

びっくりしたが、
東宝の看板俳優が

全員出演する
内容にさらに
驚いた。

しかも
カラー作品。

調べると、
小津安二郎監督が

唯一撮った
東宝作品。

監督は63年に
60歳で
亡くなっているので、

遺作となる
「秋刀魚の味」の
前の作品。

話は、
焼け木杭には
火が付いた

隠居の主人が
妾と会うことで、

家族にいろんな
波紋が広がる
コメディが基本線。

とにかく、
妾に逢うために
京都に行く、

父をチクチクと
攻める長女の

新珠三千代
態度が笑える。

小津映画には
常連の原節子
だけでなく、

東宝オールスターズが
参加。

司葉子森繫久彌
加東大介白川由美

杉村春子笠智衆
宝田明、らと
豪華すぎる。

妾役の方、
どこかで見たなと
思ったら

大塚製薬の
「オロナイン軟膏」の
CMに出てた
浪花千栄子

また、
その娘役の

団令子の米兵との
付き合いぶりも
愉快。

かくれんぼの
シーンも
大人げないが、

そんな
エピソードを
積み重ねただけの
ファミリードラマなのに、

本当に展開が
面白いのは、

さすが
小津監督の
手腕だろう。

しかも、
これだけの
面々の個性が

光っているのも
凄い。

物語はほとんど
夏の話だが、

最期に秋の気配が
する程度。

ラストシーンの橋を
皆で渡るシーンも

唐突に終わる
感じだが、

余韻よりも、
これからの未来

(酒屋は大手と合併、
妹は札幌へ、

姉は紹介された
森繁とは
結婚しない)を
示していて、

素晴らしい
幕切れと
なっている。

数少ない
小津安二郎の

カラー作品が
見たい方、

往年の名優
オンパレード作品が
見たい方、

自分の父に
嫌味を
言いたい方には
超お薦めしたい傑作。

音楽はなんと
黛敏郎。

小津作品の中で、
なぜ評価されて
いないのかが
不思議。

これをきっかけに
再評価されるべき
作品。

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