映画を愛して、映画大好きだからこそ!
勝手気ままな感想を書かせてもらってます♡♡
映画好きな方も、あまり観ない方も
ご参考までに(*´∀`*)
「この世界に残されて」
(ハンガリー)
2020年12月18日公開(88分)
愛する者を喪い、
残された2人の
心の交流を描く
ドラマ。
1948年、
16歳のユダヤ人の
少女クララ
(アビゲール
・スーケ)は、
家族の中で
一人だけ
ホロコーストを
生き延びた。
天涯孤独の
身になり、
叔母に
預けられるが、
彼女はある日、
物静かな医師の
アルド(カーロイ
・ハイデュク)と出会い、
話をするうちに
少しずつ
彼に心を
開いていく。
やがて
クララは
アルドを
父親のように
慕うようになり、
彼もまた
少女を
庇護することで
心の平安を得る。
しかし、
周りはそうは
見ていなかった。。。。。
両親と弟を喪った
ことを認められず、
今も、
両親に手紙を
書くクララ。
16歳になっても
初潮を迎えられない
ほどのショックを
受けた
彼女の体験を
今の平和ボケした
日本人は
知る由もない。
同様に家族を
失ったアルドは、
一時、
酒に溺れるが、
今は医師として
頑張っている。
少女は
中年男に
父を求め近づくが、
共産党に
入党した
友人からは
監視されることに。
ソ連の支配が
色濃い時代を
舞台に、
2人の心の
機微を美しく
表現した
見事な作品。
ホロコーストの
悲惨なシーンもなく、
静かに流れる
映画だが、
その奥に流れる
強烈なメッセージは、
ラストシーンに
濃縮されていた。
それまで、
押さえていた
アルドの気持ちが
破裂しそうになり、
スターリンの死を
喜べない彼は、
ナチスの
後の悪夢を
想像したのか?
それとも?
また、化学を
専攻した
筆者に取って、
興味深かったのは
塩酸を
家族にたとえ、
酸素が
来ることで、
化学反応が起こり、
水が生じる
との説明。
これは、
あまりに
ショッキングな
表現だった。
この世界に
残された
人々の
苦悩を描く
作品は、
米アカデミー賞
などでも
評価されており、
超お薦めいたします。
なお、2人が
行った喫茶店、
これは
ブダペストで
150年以上の
歴史を持つ
カフェ・ジェルボー
ではないかと
信じている。
初映画主演とは
思えない
アビゲールの
今後にも大いに
期待したい。
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