映画を愛して、映画大好きだからこそ!
勝手気ままな感想を書かせてもらってます♡♡
映画好きな方も、あまり観ない方も
ご参考までに(*´∀`*)
「パルテノペ
ナポリの宝石」
(R-15)伊・仏合作
2025年8月22日公開(136分)
美しいが故に周囲を悲劇に
陥れる女性の生涯を描くドラマ。
1950年、
風光明媚な港町ナポリで
生まれた赤ん坊は、
ギリシャ神話に登場する
人魚の名前であり、
ナポリの街を意味する
「パルテノペ」と名づけられる。
美しく聡明で誰からも
愛されるパルテノペ
(セレステ・ダッラ・ポルタ)は、
繊細な兄ライモンドと
深い絆で結ばれていた。
年齢と出会いを重ねるにつれ
美しくなっていくパルテノペだったが、
彼女が輝きを増すほど、
兄の孤独があらわになっていき、
やがて悲劇が起こる。。。。。
「グレートビューティー
追憶のローマ」で
アカデミー賞外国映画賞を受賞した
パオロ・ソレンティーノ監督が
故郷ナポリを
舞台にした美しい作品。
「容姿は人生に必要な
要素ではない」と
言い切る監督が、
美しさのために、
周囲を破壊していく
ファム・ファタール的女性に
人類学的回答を示す、
ちょっと難解な作品。
彼女は、若いうちは
その美を利用するが、
その意味をもっと早く
理解していれば、
72歳まで独身では
なかったかも。
とにかく、
兄の死によって、
映画のトーンが前半と後半で
大きく変わる。
海沿いの大きな屋敷で
学生時代を過ごすパルテノペ。
彼女は常に見られ、
「あなたは何を考えているの?」
という問いを
投げかけられる。
そんな時、
ゲイリー・オールドマン扮する
米国人の詩人(?作家)と出会う。
彼は、彼女の美しさには
興味がなく、
彼女の誘いを断る。
映画の見どころは、
やはりパルテノペの
美しさだろう。
彼女は、初の主演映画で、
幼い表情から大人っぽく、
コロコロと変わる。
新しいミューズの誕生
と言っても過言ではなく、
男性諸氏は、
彼女を見るだけで映画料金以上の
価値を得られる。
また、
ミラノの明るく自由な
雰囲気も素晴らしく、
イタリア旅行に行った
気分にさせてくれる。
さらに、
彼女が着る服は、
制作のファッション・ブランド
であるサンローランが
提供しているのだろう。
まさに人魚のようであった。
後半、
欲望のある牧師や、
人文学教授の
秘密などもわかるが、
彼女は自分が
誰であるのかをわかった。
72歳のパルテノペ
(ステファニア・サンドレッリ)
が言う「私の名前はパルテノペ」と。
サンドレッリと言えば、
M・マストロヤンニと共演した
「イタリア式離婚狂騒曲」や
最近の「暗殺の森」
でも有名な女優。
さらにナポリ出身の
ソフィア・ローレンを
彷彿させる人物も登場する。
兄が死んだことを
妹のせいにする両親もひどいが、
米国でA24が配給権を
得た理由はこの辺の混沌さが
A24のタッチだったからかも。
一瞬たりとも目を離せない
「美」の映画は、
大満足の1本で、
超お薦めしたい。
カンヌ映画祭のコンペ部門に出品。
美しさが招く呪いみたいなものが
見たい方は是非。
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