映画を愛して、映画大好きだからこそ!
勝手気ままな感想を書かせてもらってます♡♡
映画好きな方も、あまり観ない方も画
ご参考までに(*´∀`*)
「聖なるイチジクの種」
(仏独イラン合作)
2025年2月14日公開(167分)
銃が家庭内で
なくなり疑心暗
鬼となる家族の
サスペンス・ミステリー。
テヘランで妻や
2人の娘と暮らす
イマン
(ミシャラ・ザラ)は
20年にわたる
勤勉さと愛国心を
評価され、
念願だった
予審判事に昇進する。
しかし
仕事の内容は、
反政府デモ逮捕者に
不当な刑罰を
下すための
国家の下働きだった。
報復の危険が
あるため
家族を守る
護身用の銃が
国から
支給されるが、
ある日、
家庭内でその銃が
消えてしまう。
当初は
イマンの不始末
による紛失と
思われたが、
次第に妻ナジメ
(ソヘイラ・ゴレスター二)、
長女レズワン
(マフサ・ロスタミ)、
次女サナ
(セターレ・マキレ)の
3人に疑惑の目が
向けられるように。
捜索が進むに
つれて
家族でさえ
知らなかった
それぞれの顔が
浮かびあがり、
事態は思わぬ
方向へと
狂いはじめる。。。。。
167分の長尺だが、
一気に見れた。
それは
2022年に起きた
ヒジャブを
付けなかった女性が
殺された事実に
基づいた
反体制デモを
取り上げている
からである。
さらに、
イマンは
昇進したものの、
やりたくない仕事
(反体制派を裁く)
で忙しくなり、
精神的にも
追い込まれる。
そこに
起こるのが、
護身用に
渡された
銃の紛失。
昇進をきっかけに
判事にも
命の危険が
あることから
銃が渡されるが、
それが
家庭内で無くなる。
疑心が加速し、
思わぬラストに
進んで行く。
監督の
モハマド・ラスロフは、
一度実刑を
受けていながら、
本作でも
8年の判決を
受けている。
撮影は
秘密裏に行われ、
監督は
オンラインで
指示を出したとか。
結局、
イランを脱出し、
ドイツで編集し、
完成した。
まさに命がけの
作品。
主演の俳優らも
実刑で出獄不可
となったが、
監督だけは
いち早く
国外にいたため、
カンヌ映画祭で
審査員特別賞受賞を
できた。
ゴールデン
・グローブ賞にも
ノミネート、
米アカデミー賞にも
ドイツ代表作品として
選出されている。
原題は
「The Seed
of the Sacred Fig」。
イチジクの原産地は
中東方面。
エデンの園の
アダムとイブが
腰蓑としているのも
イチジクの葉。
この木は他の木に
寄生して、
縛り上げるとの
説明が冒頭にあった。
優しい父が
昇進したことで、
変貌していく
姿をまさに
イチジクに
例えたのだろうか?
寄生されるのは
家族。
妹が銃を盗った
理由ははっきり
説明されないが、
ヒジャブ問題など
社会派のテーマと
身近な家族の
問題を投げかける
作品は、
超お薦めの作品。
近年
「パピチャ」
「聖地には蜘蛛が巣を張る」
など中東発の
素晴らしい作品が多く
弾圧やその恐怖に
負けない
製作者や俳優たちに
敬意を表したい。
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