映画を愛して、映画大好きだからこそ!
勝手気ままな感想を書かせてもらってます♡♡
映画好きな方も、あまり観ない方も
ご参考までに(*´∀`*)
「ほかげ」
(アンコール上映)
2023年11月25日公開(95分)
孤児を通して
見せる
強い反戦
メッセージの傑作。
焼け残った
小さな居酒屋に
1人で住む女
(趣里)は、
体を売ることを
斡旋され、
絶望から
抗うこともできずに
日々をやり
過ごしていた。
そんなある日、
空襲で家族を
失った子ども
(塚尾桜雅)が、
女の暮らす
居酒屋へ
食べ物を
盗みに入り込む。
それ以来、
子どもはそこに
入り浸るようになり、
女は子どもとの
交流を通して
ほのかな
光を見いだしていく。。。。。
狭い居酒屋を
舞台に「野火」
「斬、」の
塚本晋也監督が、
子供の視点で
戦後の日本を
見せる。
昨年11月公開
だったが、
見逃していた。
今回、終戦の日
(8月15日)に
合わせて
アンコール上映
となり鑑賞。
冒頭から暗闇の
シーンが続き、
目を凝らして見る
必要さえある。
「ほかげ(火影)」
とは、
灯火によって
できる影の
ことだが、
火は明らかに
戦争。
その陰の部分を、
居酒屋の女と
復員兵(森山未來、
と河野宏紀)を
通して
演じられる。
3人とも、
鬼気迫る演技
であるが、
やはり
素晴らしいのは、
9歳の
子役だろう。
名前もなく
「ぼうや」「ちび」
と呼ばれながら、
ピストルを
持って
たくましく
生きる。
塚尾桜雅は
「ラーゲリより愛をこめて」や
NHKの「エール」など
時代劇に
多く出ている
印象だが、
見たくもない
日本の過去の
現実を演じて、
どう感じて
いるのだろうか?
ラストは
晴天下の「闇市」
になり、
多くの人が
生きるために
行き交う。
そこで彼が見せる
生きるための
行動が凄い。
また、趣里は
NHKの「ブギウギ」
撮影中に本作は
撮ったのだろうか?
「生きてるだけで、愛」
(2018年)の
熱演もあったが、
顔が「ブギウギ」
前後で全く
違う気がした。
特に冒頭の
汗まみれの
エロスには驚いた。
戦争が彼の中で
終わって
いなかった
森山未來も
狂気だった。
上官の命令が
絶対である中、
自分の戦争を
終わらせるために
子供を使った。
あの子供の
澄んだ目の奥には
何が見えたのか、
このシーンでは
特に気になった。
筆者を含め
戦争を知らない
世代は、
とにかく
本作のような
作品を見て、
今の戦争に
向かっているような
政治を
止めるべきだろう。
電気がない
時代に戻って、
食料もなく、
トイレもない、
当然スマホは
使えない時代を
今の若者は
想像できるだろうか?
ただ、一つの救いは
ほぼ満席の劇場で、
セーラー服を着た
女子高校生が
ひとり見に
来ていたことだろう。
ヴェネチア国際の
「オリゾンティ部門」で
最優秀アジア
映画賞受賞の作品は、
戦争が世界中で
勃発している
今だから
見るべき作品。
超お薦めです。
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