映画を愛して、映画大好きだからこそ!
勝手気ままな感想を書かせてもらってます♡♡
映画好きな方も、あまり観ない方も
ご参考までに(*´∀`*)
「クィア/ QUEER」
(R-15)伊・米合作
2025年5月9日公開(137分)
単なる同性愛作品だと思ったら
読み間違える作品。
1950年代、
メキシコシティ。
退屈な日々を酒や薬で
やり過ごしていた
アメリカ人駐在員
ウィリアム・リー
(ダニエル・クレイグ)は、
美しくミステリアスな青年
ユージーン・アラートン
(ドリュー・スターキー)と出会い、
ひと目で恋に落ちる。
渇ききっていたリーの心は
ユージーンを渇望し、
ユージーンもそれに
気まぐれに応えるが、
求めれば求めるほど
リーの孤独は募っていく。
やがてリーはユージーンと一緒に
人生を変える体験をしようと、
彼を幻想的な南米の旅に
誘い出すが。。。。。
さすがに
「ブロークバック・マウンテン」
の時代はびっくりしたが、
「エゴイスト」「his」では、
純粋に良い映画だと思い始めた。
本作は
「君の名前で僕を呼んで」の
ルカ・グアダニーノ監督だけに、
2.5時間の同性愛ものは
きついなと思っていたが、
それはいらぬ先入観で、
本作は後半、思わぬ展開で、
トーンの変わる作品。
主演のダニエル・クレイグは
「007」シリーズの
キャリアをすべて捨てるような
怪演ぶりで、
闘鶏場で見かけた若い男に
恋に落ちる初老の男性を演じる。
若者は、小顔で、
アンバランスな肉体を持ち、
クールで時に何を
考えているのか分からない。
「I want to talk to you without speaking」
とは本当に意味深なセリフで、
当初、若者がクイアかどうか
わからない時のリーの
あまりに直接的な言葉に驚いた。
原作は
ウィリアム・シュワード・バロウズの
自伝的小説で、1985年に刊行。
「みっともないほど、君に触れたい」
というキャッチコピーも
素晴らしいが、
後半は薬物中毒の彼は、
テレパシーを感じることができる
植物「ヤヘ」を探しに行く。
夢と妄想の中で二人の関係は
どうなるのか?
静かで動きのない
シーンには、
活動的な音楽を多用したり、
メキシコ・ボリビアの空気感も面白く、
見て本当に良かった作品。
情けない男を演じ
ゴールデングローブ賞ほか
多くの賞にノミネートされた作品は、
ゲイものと嫌わずにストレートに
見て欲しいお薦め作品。
「クィア」とは、
LGBTQのQ(Questioning)と
同様にどれにも属さない、
性的嗜好が分からない人を示す。
同系列の「ベニスに死す」は、
本当にアートだが、
本作は、赤裸々で、エンタメ性も高い。
「君の名前で僕を呼んで」から、
さらに一歩踏み込んだ
作品とも言える。
「ヤヘ」という植物は
「自分を映す鏡」だとか、
本当にあるのだろうか?
彼は、若者とテレパシーで
話したかったのだろう。
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